












科布 無地 八寸名古屋帯【中古】
¥165,000 税込
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経緯ともに科の木の皮を加工して手織りされた、科布の無地の味わい深さのある八寸名古屋帯です。
科布は、現在では山形県と新潟県の一部の地域のみで生産されている希少性の高い織物です。
その歴史は古く、日本人が食べ物を自給自足していたのと同じく、身に着けるものを身近な植物や樹木の皮などから採集して繊維にして編んだり織ったりしていた時代にまでさかのぼりますが、一説には縄文時代から弥生時代ともいわれています。
そういった古代からある麻や葛、藤などの原始布といわれるもののひとつです。
梅雨の雨で樹木がしっとりと濡れているころに、科の木の樹皮をはがす科剥ぎ(しなはぎ)といわれる男性のお仕事から始まります。
それを持ち帰り、木の灰汁で一昼夜煮出しをしたものを、熱が冷めないうちにほぐして一枚一枚薄く剥がしていき、川で綺麗に洗ったものを、冬が来るまで屋根裏などに保管しておくそうです。
そして雪が多くなり、農作業もできない季節になると、それを取り出して今度は女性の手による糸績みの作業が始まります。
そうして手績みされた糸は、いくつかの工程を経て機にかけて織られますが、科布を織る時には糸を濡らすそうで、冬の寒い日には濡らした糸からつららが下がったりしたそうです。
いまから20年くらい前までは地機で織られる方もいたそうですが、やはり負担が大きいこともあり、近年では高機が主流となっているようです。
こちらの帯ですと、夏のお着物と合わせてお召しになるのも素敵ですが、原始布は本来夏だけのものではなく防寒の意味合いもありましたので、近年では早くから気温が高くなる点からも、単衣の紬のお着物などに合わされても問題ないと思われます。
夏には夏大島や夏結城、夏塩沢、夏琉球絣などの夏紬のお着物と合わされたり、小千谷ちぢみや宮古上布、越後上布などの麻素材のお着物と合わされたり、長板染の木綿のお着物などと合わされたりと、いろいろとお楽しみいただけるのではないと思います。
古代の人々の知恵と工夫から生まれた原始布は、まさしく古代へのロマンを感じられる素敵なアイテムです。
それを身に着けられて、さらに使い込むほどにお好みの質感に育てていけるように楽しめることの喜びは、またお着物の世界ならではの醍醐味ともいえます。
現在となっては希少性も高く、長くご愛用いただけると思える、そして工芸的な味わいも魅力的で、とてもお洒落な大変おすすめの逸品です。
手先から37cmまで半分に折ってかがられた、松葉仕立てとなっています。
香染「和色大辞典 #996e43」https://www.colordic.org/colorsample/996e43
をご参照下さい。
◆サイズ
長さ:370 cm / 9 尺 7 寸 9 分
太鼓巾:31.2 cm / 8 寸 3 分
◆詳細
状態:リサイクル品
付属品:なし
◆商品コード:2020000037965
●ご紹介商品の色は「日本の伝統色 和色大辞典」を参照しております。またモニターや端末の設定により色の表示には差異が生じる場合がございます。ご了承くださいませ。
●お仕立て替えや一部寸法直し等も当店にて承っております。お気軽にご相談ください。
●商品は他サイトでも販売しております。その為ご注文いただいても売り切れとなっている場合もございます。売り切れの際はご容赦ください。(お問い合わせ頂ければ確実かと存じます。)
●寸法・採寸についてはショッピングガイド(https://kawanoya.buyshop.jp/p/00001)をご参照ください。
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