銀座もとじ扱　明石ちぢみ　段暈し文様　単衣着物【中古】

明石ちぢみならではのシャリっとした手触りの良い生地が、濃い深緑・苔色とそれよりやや淡い緑・松葉色の段暈しになって、一番色が淡い部分には淡い薄紫・濃色の横縞が入れられた、お洒落な配置の横段暈しが織り出された、とても素敵な単衣のお着物です。
明石ちぢみは元々、播州明石（兵庫県）のひとりの女性によって考案されたものが全国に広まり、流れ伝わる中、十日町で越後ちぢみと出会い、19世紀の初めに絹と麻で織った透綾織（すきやおり）が誕生し、その後には絹の強撚糸で織る技術の研究と開発が進められ、明石ちぢみとして完成していったそうです。
大正から昭和の初期には一世を風靡して、非常に人気の高い夏のお召し物としてもてはやされ、当時の美人画などにもよく描かれていることからもそれがわかるようです。
戦後の高度成長の時代に一時期姿を消しそうになったこともあったようですが、それに心を痛めた人たちの手によって、幻のちぢみといわれた明石ちぢみは蘇りました。

経緯とも撚りの強い糸で織られたものを、湯揉みしてシボを出す技法で作られることから少し伸縮性もあるため、着心地の良さには定評があります。
しなやかながら、弾力性のある独特の質感と程よい透け感が魅力で、夏のお召し物としてお着物ファンにも根強い支持を受けているもののひとつです。
こちらは明石ちぢみとしては少し珍しい色合いとなっていて、とてもモダンさのある柄と色使いですが、程よい透け感と暈しの味わいがお洒落な雰囲気を醸し出しています。
これからのすぐのシーズンからお召しいただけて、盛夏を通して、さらに秋口には色のある長襦袢を合わされるなどしてお召しになるのも良いと思います。
段暈しの色合いがとてもお洒落で、個性的な着こなしをお楽しみいただけると思える、ちょっと格好良い雰囲気の素敵なお着物となっています。

こちらのお着物ですと、季節のものをモチーフにしたような友禅染めの名古屋帯を合わされたり、絽綴れやすくい織などの名古屋帯を合わされたり、紅型染や型絵染、更紗模様などの帯、また自然布的な素材の面白い無地系の帯を合わされたりすると良いと思います。
そういった装いで、趣味のお集まりやお友達とのお食事会、コンサート、講演会、美術館や展示会、お買い物などにお出かけされるのも良いのではないでしょうか。
とても珍しい色合い単衣のお着物で、洗練された都会的な装いをお楽しみいただけそうな、とてもお洒落な大変おすすめの一点です。

衿裏には絹の絽が、居敷当には絹の羽二重が使われたお仕立てとなっています。
身丈を6cm、裄丈を4cm出すことが可能です。
お直し等につきましては、お気軽にご相談くださいませ。
パールトーン加工が施されています。

苔色（こけいろ）「和色大辞典　#294d17」https://www.colordic.org/colorsample/294d17
松葉色「和色大辞典　#6b8059」https://www.colordic.org/colorsample/6b8059
濃色（こきいろ）「和色大辞典　#634950」https://www.colordic.org/colorsample/634950
をご参照下さい。


◆サイズ
身丈：165（+6） cm ／4 尺 3 寸 7 分
裄丈：66.4（+4） cm ／1 尺 7 寸 6 分
袖丈：49.7 cm ／1 尺 3 寸 1 分
前巾：24.7 cm ／6 寸 5 分
後巾：29.4 cm ／7 寸 8 分
衽巾：15 cm ／4 寸 0 分
褄下：80 cm ／2 尺 1 寸 2 分
袖巾：34.4 cm ／9 寸 1 分

◆詳細
状態：リサイクル品
付属品：たとう紙

◆商品コード：2020000037361